戦場に、一輪の花が咲いた
二人は宿屋に戻ると、直ぐさま軍服の上着を脱いだ。



「はぁ…いっきぐるしぃ」



ウェンディはベッドへダイブして枕に顔を埋めた。



「あの司令官、いけ好かない。」



滅多に愚痴を零さないライルもボソッと呟いた。



そんなライルを横目に、ウェンディは心がずきんと痛む。



俺を信用して愚痴を零すこの戦友を、本当の話かも分からないあの司令官の言葉と天秤にかけようとしている…。



ウェンディはその罪の心に駆られていた。
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