戦場に、一輪の花が咲いた
そんな二人の時間を切り裂くこの国に似合わない音。
−ガウン!!
「銃声か!?」
「何…!?ヤダ、怖いっ」
リリーの小さな体を庇うようにライルは背中に隠す。
そして足首に仕込んでいた銀色の銃を取り出した。
目を懲らして、一瞬の銃の光を感じる。
「そこか!!」
ライルは引き金を引き、銃弾を放った。
ライル達に銃弾を放った者が、草の影から現れる。
ライルの後ろで怯えるリリーはライルの背中をぎゅっと掴んだ。