戦場に、一輪の花が咲いた
孤独と命
三年後
ライルはかつて戦場だった母国を見渡した。
まだ土地は荒れてはいたが、国民は協力し復興をし始めていた。
あの後、リバー司令官を撃ったことにより、戦争は激化どころか終幕へ向かった。
それは後継者の司令官が、平和主義で、和平の条約会議が進んだからである。
ライルはそのきっかけを作った者として、英雄扱いされたが、軍を脱退し世界中を旅していた。
「クロード名誉少将殿!」
「止めてくれ。俺はそんなにたいそれた人間じゃない。」
少年から、二十歳になった大人のライルは、以前とは違う穏やかな顔立ちで国民に答えた。