戦場に、一輪の花が咲いた

ライルの正確無慈悲な銃弾が、一瞬のうちに人の儚き命を奪う。



その度にライルの心は一つ、また一つと何かが崩れ落ちるような痛みを伴う。



−殺らなきゃ、殺られる…



ただ、それだけがライルの心に広がり、どす黒い何かで埋め尽くす。



そのどす黒い何かが彼を17歳の少年から軍という組織が作り上げた殺人鬼に変貌させるのだ。



そう…ただ人を殺し続ける殺人兵器に。



灰色の空、灰色の地。



響く爆音。発砲音。悲鳴。
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