らずべりぃ
「あんたさぁ、普通にしていれば可愛いんだから、普通に話しかければ良いんだって!」
“普通”の部分をやけに強調して、瑠璃ちゃんは言った。
てゆーかさ、
「可愛いのは瑠璃ちゃんでしょー?
やだなぁ、もう。
あーぁ、あたしも、瑠璃ちゃんみたいだったら、先輩に話しかけられるのに…」
「………。
あんた、いい加減に自覚しなさいよ。
まぁ、いいわ、取り敢えず、名前聞いてこい」
顔は笑顔なのに、目が笑っていない瑠璃ちゃんに、逆らえるはずもなく、あたしは先輩を探しに歩いた。