Pure LOVE
なかなか健は裏庭に来ない。

健を待ってる間中
「健、今まで好きだった・・・」
「第二ボタンちょうだい?」
あたしは告白の練習をしていた。

あたしは、漫画やドラマで見たように卒業式の告白で好きな人の第二ボタンをもらいたい!と、ずっと思っていた。

「ジャリ・・・」
土を踏む音がして、むこうからポケットのズボンに手を突っ込んだ健がやってきた。

「彩~なんだこんなところに呼び出して。和也が門のところで待ってるぞ」
あたしは、今から告白する緊張で健の顔がまともに見れない。

「・・・」

「なんだよ?おまえが話さないんだったら俺が話すぞ」
健が何を話すんだろう?と思った。

けど、健が話をそらして告白するチャンスがなくなるとあたしは感じた。

健は、いっつも肝心なところで話をかえるから・・・

「ぁぁぁぁあのさぁ、あたし健のことがずっと好きだった・・・」
恥ずかしくてうつむきながらも必死に伝えた気持ち。

「その・・・第二ボタンくれない??」
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