One Way Ticket 2
「イヤァァァァァァ!!」


突然
部屋中に奇声が響いた


人の声とは思えないほどに
聞いていると恐怖さえも感じる声


美那子がものすごいスピードで
私と那智に体当たりをして


痛みを感じる頃には私たちはフローリングに倒れていた


「どうして!?
 私を愛してくれないの?
 エッチもしたじゃない!何度もしたじゃない!
 どうして?!

 そんな女!!!」


美那子の手には
さっきまで自分の髪を止めていた銀色の簪が握られている


「やめろ!
 千香は悪くない。俺が悪いんだ。
 美那子を好きになれないってわかっていたのに・・・
 ごめん。美那子。それでも俺は千香が好きなんだ。」


那智が言い終わった瞬間

奇声を発しながら
美那子が那智に向かって走っていった





































何が起きたのかなんて・・・わからなかった

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