One Way Ticket 2
一瞬何も聞こえなくなって

世界が止まって見えた



ただ



目の前に
美那子が居た






「あ・・・?」

美那子は不思議そうに
でも恐怖におびえた顔で私を見つめた


ゆっくり
後ずさりする美那子





そして


私は膝を着いた


腹部には銀色の簪が刺さっていた







そっと触れると激痛が走った


そこからは炎のように痛みが襲う


まるで
お腹の中から燃えてるみたい・・・




「千香ぁ!!!」


いつもは冷静な那智が
強引に私を抱きしめた


あれ?


那智・・・

泣いてる・・・の・・・?


私はそのまま意識を失った
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