One Way Ticket 2
第六章 冬の蝶
季節はゆっくり変わり

気がつけば
新しい年まで二ヶ月に迫っていた


私と那智は相変わらず








「那智、これどこに置くの?」

私は分厚い本を指差した

今日は那智の家の大掃除




何で大掃除をしているのかって言うと


「千香。これどこに置くの?」


私の住んでいたマンションが老朽化により
水道管が破裂しちゃって
その影響で私の部屋の上の階から水漏れ
浸水・・・


管理者は平謝りで
私は一ヶ月宿無し・・・




那智が私に救いの手を差し伸べてくれて

今は同棲してます

それにより

私の荷物が増えちゃって


那智はもともと部屋に余分な物を
置いておきたくない人だったから
今朝ついに那智が

「片付けよう。」

って



でもさ

那智の家って
何でこんなに広いんだろう・・・


キッチンにリビングダイニング
中二階にウォークインクローゼット
お風呂にトイレ

そして
使っていない部屋が一つ


「那智、やっぱり私の荷物はこの部屋に入れておくよ。」

玄関を入ってすぐ左の六畳のフローリングの部屋

小さな窓があって
私には十分
< 110 / 182 >

この作品をシェア

pagetop