One Way Ticket 2
『あんたマンション大変な事になったんでしょ?
大丈夫なの?』


「あぁ、うん。」

那智をチラッと見た

「友達のところに居候させてもらうことになった。」

『そうなの?よかったわ。
それでね。
千香、今度お見合いする事になったから
来週末にでも、帰ってきてよ。』


「お見合い?!」

私は思わず声を張り上げた

那智と仁の視線をさらに感じて

私は自分の部屋に移動した


「お母さん、どういうこと?」

『それがね、お母さんの会社の取引先の方がね
千香の写メを見て気に入っちゃったのよ。
断りきれなくて・・・
あ、もちろん会うだけでいいから。
お願い。』


お母さんは四十を過ぎた今でもバリバリ働くOL
肩書きは係長

仕事が好きで
責任のある役職はお母さんにとって遣り甲斐のある場所


わかってる


わかってるけど


お見合いって・・・


『千香!お願い!!』

・・・

・・・


頼まれたら断れない性格


知っててお願いするのやめてよ!


「わかった。」

私の一言でお母さんは上機嫌で電話を切った

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