One Way Ticket 2

那智story

ふと気が付くと
ブラインドから光が覗いていた


腕の中に温もりを感じる


千香が小さく寝息を立てて俺の腕中で丸まっていた


そっと
髪を撫でる


白くて柔らかい肌
弾力性も抜群


プニッと頬をつつく

「ん…」

千香が煙たそうに頬を拭う
サッとかわして
思わず笑いがもれた


「…可愛い。」


そっと
千香を抱き締めた


昨日…俺はこの温もりを失うかと思った

きっと
そんなこと耐えられないだろうな


確かにある温もりをしっかりと感じる


俺は二度とこの手を離さない…


千香


ありがとう


良一のこと
母さんのこと

千香がいなかったら
きっと何も変わらなかったよ…

こんなに目覚めのいい朝は久しぶりだ
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