にんげん賞味期限

しかし、僕の声が耳に入っているのか、いないのか彼女はそわそわと辺りを見渡す。



「どうしたの?」



「…。なんか人につけられてるような気がして…」



そう言われて、僕も辺りを見渡す。



「大丈夫だよ?誰もいないみたいだけど?」



「気のせいですかね…」



ざわざわざわ……―



「誰?」



彼女が言うと一人の男が木の茂みからでてきた。



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