にんげん賞味期限

ハァ、ハァ、ハァ。



「ふ〜、まだなの〜?」



「まだまだ♪ほら、男の子なんだから頑張りなさいよ♪」



そう言って、彩夏は後ろから僕の腰のあたりを掴み、こそばす。



「おぉ、こらっ!」



その声と同時に、ハンドルを持つ手は揺れ自転車は蛇行運転となった。



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