にんげん賞味期限
だが、そんな僕でも唯一、恋をした女性がいたんだ。
その子は小学六年生の頃にうさぎの飼育係を一緒に担当した女性…
いや、女の子と言ったほうが正しい言い方だろう。
彼女は活発で人望が厚く学級委員をし、頭も良く運動神経も優れていた。
言はば上流階級と呼ばれるグループに属していた。
おまけ付きとでも言うのか社長の娘であり、つまり社長令嬢であった。
そんな彼女を初恋の相手となった男子たちも少なくないだろう。
僕もその一人にすぎなかったのだから。