にんげん賞味期限

「おまたせー♪」




座っている僕たちの背後から黄色い声が響く。




ようやくといった表情で先輩がその声の主の方に振り向き、こっちこっちと手招きをする。




ドクン、ドクン、ドクン!




やばい!




めっちゃ緊張してきた!!




僕の緊張は頂点に達していく。




落ち着け僕、落ち着け僕と目を瞑り自分の心に何度もそう言い聞かす。




「何してるの?」




瞑想中の僕はその声にはっと反応し目を開けた。

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