にんげん賞味期限

「かんぱーい!」



グラスが割れんばかりに勢いよくぶつかり合う音色とともに僕たちはビールを一気に喉に流しこむ。



「今日もお疲れさま!」



「おぅ、お疲れさま!」



一日、汗水流して働き終えたサラリーマンの真似をする僕たち二人。



といっても、お互い二時間足らずしか働いておらず、お疲れではなかった。



けど、それでも人間っていう生き物はお腹が減るもんなんだな。



お腹を空かした僕はテーブルに目を配る。
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