にんげん賞味期限
「そこでずっと寝ていたら風邪ひきますよ。」




「別にいいよ。風邪でも引いていっそのこと死んじゃいたいよ」




そのとき彼女の目つきが一瞬にして変わった。




「…なんでそんな簡単に死にたいとか言えるんですか!?あなたみたいな人間が死んじゃえばいいのに…」



そう言って、彼女は走って店の中に戻っていった。




その光景を見て僕は

『なんだよ!』

と独り言を言いワックスできちんと整えられていた髪をクシャクシャに掻き揚げ、再び寝ころんだ。



んー…




あの子、何か寂しそうな顔してたなぁ…

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