にんげん賞味期限

「…わかりました。私でよければいいですよ。」



彼女は縦に首を振り頷くと店内を歩き回り出した。



僕は必死に彼女の後をついていく。



「アコースティックギターですか?エレキギターですか?それとも…」



彼女の質問に当然と言っていいほど、よく分からない。



「どれがいいの?」



なんとも馬鹿げた質問だ。



自分でも恥ずかしくなる。



彼女は一瞬、不思議そうな顔をしたが、すぐに微笑んだ。




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