にんげん賞味期限

「それにしても、駿は動物が好きなんだなー。中学生のときから獣医になるって言ってたぐらい生粋の動物馬鹿だもんな♪」



そう言って、さらに僕の肩を叩く。



確かに和也の言う通り、僕は幼少時代から動物が好きで将来は獣医になるのが夢だった。



しかし、何に対しても意志が弱く中途半端な性格は年を重ねていくほど、それを薄れさせていき何時しか忘れてしまっていた。



昔から夢とは夢のままの存在でしかすぎなかったんだ。
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