にんげん賞味期限
僕とストリートライブ

僕はめきめきとギターの腕をあげていた。



初心者がよく挫折するといわれている難関のバレーコードもなんとか押さえれるようになっていた。



「なぁ、ストリートライブやってみないか?」



和也の突然の言葉にびっくりした。



「はぁ?できるわけないじゃん。」



素っ気ない声で返事をする。



「俺たち金ないだろ?だから一発、稼ごうぜ♪」



「あほ!こんな素人二人が稼げるわけないだろ。」



冷静な態度をとる僕。



「それは分からないよ。やらないよりやっほうがいいだろ?した後悔はしても、しない後悔はしたくないんだ。」



何か説得力のある言葉だった。



圧巻された僕は無意識のままに頷いていた。



< 95 / 289 >

この作品をシェア

pagetop