にんげん賞味期限
僕とストリートライブ
僕はめきめきとギターの腕をあげていた。
初心者がよく挫折するといわれている難関のバレーコードもなんとか押さえれるようになっていた。
「なぁ、ストリートライブやってみないか?」
和也の突然の言葉にびっくりした。
「はぁ?できるわけないじゃん。」
素っ気ない声で返事をする。
「俺たち金ないだろ?だから一発、稼ごうぜ♪」
「あほ!こんな素人二人が稼げるわけないだろ。」
冷静な態度をとる僕。
「それは分からないよ。やらないよりやっほうがいいだろ?した後悔はしても、しない後悔はしたくないんだ。」
何か説得力のある言葉だった。
圧巻された僕は無意識のままに頷いていた。