狂愛-ソレハジュンアイ-
「美里、邪魔すんな」
あたしに抱き着く親友の美里ちゃんを陸くんは引き剥がした。
唯一陸くんが一緒に居る事を許す美里ちゃんは陸くんの幼馴染み。
「嶺城こそあたしとクルちゃんの邪魔しないでよー」
“嶺城”
昔は名前で呼んでたらしいけど、あたしの為に苗字にさせたんだって、美里ちゃんが言っていた。
美里ちゃんがその事をどう思ってるのか知りたくて聞いてみたら「ホント、アイツくるちゃんのこと愛してるよね」ってアッサリと何も気にしてないようだった。
「くるみ、明日遊園地行こうか」
えっ、と小さく呟く。
「あ、明日は平日だから学校あるよ?」