君と歩む夢みて~時は平安~
「わ…っ、私も天竜が好きだ…好きで仕方がない…!!」
今度は私の方から、天竜の首に手をまわし…ギュッ…と抱きしめた。
「はは…っ、私、黄泉様の言葉を遮ったくせに…何、言ってんでしょうね…。」
「私は嬉しかったぞ?!」
抱きしめていた天竜の耳に向かって言う。
天竜は、私の頭に手を添え、いっそう強く私は引き寄せられた。
「黄泉様…なら、できます。変えられます。」
天竜の力強い言葉が胸に直に刺さる。
「変えてくださいね。私が…また、黄泉様と過ごせるように。」
力強くも、どこか優しい天竜に私は安心した。
これからも、好きでいてくれると…言ってくれたからかもしれない。
今は…先程まで感じていた“寂しい”という感情が…
自分でも信じられないが…なくなっていた。