君と歩む夢みて~時は平安~
「からかっているだろう…天竜。」
「そんなつもりは…」
余裕のない自分がなんだか…悔しい。
立場が逆転しているかのようなこの状況がなんだか…悔しい。
「黄泉様!お慕いしています。」
だけど、こんな状況も良いかな?なんて同時に思った。
天竜の笑顔を見るだけで、嬉しくなる心はなんて正直なんだろう。
私達は流されるがままに、口づけをする。
いつもより、長めの口づけにいつもより…愛を感じた。
そして、別れの時。
愛を誓ってくれた天竜を自分でも信じられないほど、しっかり見送れた。
去り際の、天竜の顔を頭に焼き付けて。
私も笑顔で天竜を見送った。
いつまでも愛すると胸に誓って。