君と歩む夢みて~時は平安~
さすがに息苦しくなって、私は星宴の胸を叩いた。
そんな私に気付いたのか、身を離す星宴。
離されたと同時に息を大きく吸う。
まだ、身体に星宴の温かさが残っている。
「黄泉様は…そんなに農民の男が好きなのですか?」
今更、何を…。
そんなのわかっておるだろう?
「好きだ…。当たり前であろう。」
「そう…ですよね」
だから、そんな顔しないでくれ。
切なそうに力なく、でも…笑っている。そんな顔…。
「わかりました。見合いは、保留と天皇にお伝え致します。」
俯きながら、声を震わせながらそう言った星宴にかける言葉が見つからなくて、私はただ…頷いた。