君と歩む夢みて~時は平安~
「天竜…っ」
不思議と嫌な感じはしない。
言葉で表すことが難しい…
何故か…
天竜の顔がまともに見れない自分がいた。
いったい、どうしたのだ…私は。
「黄泉様、私根性はないかもしれませんが…一生懸命お役にたてるよう努力致します…」
「わかった!わかったから…手をどけてくれ」
「はっ!…た、大変ご無礼を失礼致しました!!」
「別によい…が」
いつもなら、これでもかって程怒鳴りつけるが…そんな余裕はなかった。
むしろ…いっぱいいっぱいで…。
「もう、遅い。お前もはやく床につけ。」
「はい」
なんとなく、体温が高い気がする。
顔が…熱い。
理由など…わからないが、顔が異常に火照っているのだ。
「黄泉様」
去り際、天竜は突然こちらに顔を向ける。
「ん?」
「黄泉様は必ず私が御守りしまする。」
…っ。
また、…更に火照った気がしたのは何故だ?