君と歩む夢みて~時は平安~
最初は、いつものように天竜の日常の生活のことが綴ってあった。
それに、充実しているのだな…と温かい気持ちになる。
一枚目の手紙を読み終わり、2枚目に差し掛かった。
どうやら、私の見合いのことについて書かれてある。
…天竜、私見合いを受けなくても良いのだぞ。
なんて考えながら、手紙を一文字一文字逃さないように読んでいった。
そして、次の一文に差し掛かる。
「…えっ」
そう、困惑したような声を発すのも無理はなかった。
確かに、天竜の字で綴ってある、
“黄泉様が見合い相手にもし、心変わりしたとしても私は、貴女を恨むような事は致しません。ですから、私の事は気になさらないで下さいね。これだけは、伝えておきます。”