君と歩む夢みて~時は平安~
「黄泉様、貴女が今考えていることは絶対、違いますよ。」
「え…?」
「弦の言うとおりです。天竜は黄泉様だけを慕っております。」
弦と咲威はお互いを見合わせ、呆れたような溜め息をつき、私をみてくる。
「ち、違う…?」
「ええ。天竜に限ってそのようなことはありえません。」
…何故、考えていることがわかったのだろう。
私は2人を交互に見た。
そんな私に、咲威は不安を取り除くように優しく頭を撫でてくれている。
「…不安なのはわかりますが…黄泉様は天竜を信じてください」
「咲威の言うとおりですよ。貴女だけは疑っては駄目でしょう?」
弦と咲威の言葉に、先程悩んでいた自分を殴りたくなった。