君と歩む夢みて~時は平安~
お付き
とうとう来てしまった。
…この日が。
私の命日になるかもしれない日が。
もちろん、話す内容を天皇は知らない。
ただ…私が話があると言っただけ。
あと…3時間。
3時間後、私は天皇の前にいる。
「黄泉様、黄泉様」
「なんだ」
弦は何故かテンションが高い。
理由を聞いてみると「やっと、文句が言えるからです」らしい。
本当に…図太い神経に言葉を失うほどだった。
「弦…少し落ち着け。」
「…はい」
ギロリと睨む程度で喝をいれ、とりあえず黙らせる。
「…ふぅ」
柄にもなく緊張していた。
「黄泉様、力を抜いてくだされ。」
ドキッと心臓が音を立てる。
「て…、天竜」
「はい。肩に力、入りすぎです。」
「あ、あぁ。有難う。」