君と歩む夢みて~時は平安~
「黄泉様…貴女は、己を犠牲にし過ぎにございます…」
「…そんなことはない。お主らだって私の我が儘でお付きにしたも同然。気にするでない。」
「貴女は…優しすぎるのです…」
そんな呟きに…にっこりと微笑み、部屋を後にしようと襖に手を掛けた。
「黄泉様…ッ!」
「弦!…もう、後戻りなど出来ぬのだ。お主らは、身体を休めるが良い。」
2人を無理やり黙らせ、乱暴に部屋を後にする。
咲威の啜り泣く声が耳に入ったが気にしてる暇など…ない。
そのまま…城から出て、真っ直ぐと村へ足を進めていった。
「すまぬ…ッ」
そう、呟きながら