君と歩む夢みて~時は平安~
鋭い睨みにビクつく体。
だが…負けるわけにはいかない。
意を決して頭を下げた。
「私の願いは一つです。…この者達にも人らしい生活を送らせて欲しいのです。」
「…黄泉、お前は物分かりが良いはずだ。」
「天皇が思ってるような、国には納得がいかないのです。私には…無理です。」
…目の前にはあるのは床で、畳の臭いが鼻につく。
恐らく…天皇は鬼のような形相をしていることだろう。
「…黄泉、顔を上げよ。」
「しかし…」
「上げよ」
若干、怯えながらゆっくりと顔を上にあげた。
「…そやつらを黄泉のお付きにしよう」
「はい?」
「そやつら3人をそなたの兵にしようと思う。私の気が変わらないうちに自己紹介をせい」
ギロリと鋭い睨みをきかせている。