君と歩む夢みて~時は平安~
あれから、強制的に咲威に着替えを命じられ、今に至る。
普段より華美で煌びやかな着物。
動きにくいったらありゃしない。
おまけにいつもより重みがあるため、肩が凝って仕方がない。
「…黄泉!」
そんななか、私の名前を呼ぶ声。
反射的に、声が聞こえた方向へ顔を向けるとそこには私同様、華美な衣服を纏った星宴が居た。
「…星宴」
こちらへ駆け寄ってくる星宴。
…動きにくいのだろう。いつもよら若干動きが鈍い。
私の傍へ来た星宴は、息まで切らしている。