君と歩む夢みて~時は平安~
「…大丈夫か?」
私のその問いかけに、星宴は微笑むと「大丈夫だ」それだけを返してきた。
「…黄泉様ー!」
遠方からまたもや私を呼ぶ声が聞こえる。
「あ、と…では、また後程」
星宴はそう、私の頭を何度か叩くと先ほどの群へと戻っていった。
…結局、何だったのだろうか?
そう、疑問に持ちながら私も呼ばれた者の方へと足を向ける。
「黄泉様!こんなところにいらしたのですか!」
はぁはぁ、と弦は肩を揺らしていた。
私を探し回っていたのだろう。
「すまぬ。…なにかあったか?」
「…はい。天皇様がお呼びです」
…父様が?
「わかった。今向かう」
そう、弦に告げ父様の元へと足を進める。