君と歩む夢みて~時は平安~
農民が貴族のお付きになるなど…異例である。
しかも、私は天皇に直訴をした。
普通なら、今頃空の上だ。
それを私は生きており、尚且つなんの罪もない。
周りがおかしいと気づくのも普通の事だと言えるだろう。
今、城中の噂の的の私はどこを歩いてもひそひそと何かを言われ、冷たい視線が飛び交っている。
そして、なにより…
あれだけの事をして城を追い出されていない私に、
感づいてる奴は感づいてると思うが、
私と天皇が何らかの関係があるということを…
バレてはいけないこの事実がバレてしまうのも時間の問題なのかもしれない。
そんな事を考えながら、廊下を歩き進めた。