君と歩む夢みて~時は平安~
腹わたが煮えくりかえりそうだ。
既に煮えくりかえっているかもしれないが。
唇は痛みで既に間隔を失っている。
明日になったらかなり腫れていると考えられるだろう。
そんな事より、天竜も弦も何故なにも言わないのだ。
馬鹿にされている立場ではないだろう?
それが御付きの定めなのかもしれない。
そんなの私には分からないが…
分からないが…!!
「我慢する必要などないのだ」
ボソッと呟く。
とうとう怒りが頂点に達した。
『それにしても、黄泉様はこのような農民風情を御付きにするとは…頭をぶつけでもしたのであろうか』
汚物でも見ているような目付きで奴はそう…言い放つ。