君と歩む夢みて~時は平安~



腹わたが煮えくりかえりそうだ。



既に煮えくりかえっているかもしれないが。



唇は痛みで既に間隔を失っている。



明日になったらかなり腫れていると考えられるだろう。



そんな事より、天竜も弦も何故なにも言わないのだ。



馬鹿にされている立場ではないだろう?



それが御付きの定めなのかもしれない。



そんなの私には分からないが…



分からないが…!!



「我慢する必要などないのだ」



ボソッと呟く。



とうとう怒りが頂点に達した。



『それにしても、黄泉様はこのような農民風情を御付きにするとは…頭をぶつけでもしたのであろうか』



汚物でも見ているような目付きで奴はそう…言い放つ。




< 38 / 230 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop