君と歩む夢みて~時は平安~

恋化



結ばれることはなくても、隣にいてくれればよい。なんて、考えていた。



私のことが好きじゃなくても…主としてでも、近くにいてくれればよいなんて考えていた。



天竜に、自分以外の女が近くにいることが…こんなにも腹立たしいなんて…自分にこんな感情があるなんて。



最近の私は変。



感情なんてなく、人形のようだった私が。



ただ、周りに従って自分の意見なんて言わなかった私が。



この数ヶ月で、たった数ヶ月で…まるで人が変わったと言われても仕方がないほど、変わった。



全部、君のせい。



なんて考えてる私はズルい。認めたくない。だけど、認めざる得ない。



泣くほど愛しいなんて…初めてで。



十数年生きてきたけど、初めてだから。人に気を許すことも数えるほどしかなかったから。



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