君と歩む夢みて~時は平安~
「うっ…くっ…はやく……ッ出ていけ…ッ」
立っていられなかった。
支えるはずの膝はガクガクと笑っていて…役立たず。
「黄泉様…私じゃ、だめなのですか?」
…ちがう。その逆だ。
天竜じゃないと駄目なのだ。
「私じゃ…黄泉様を……」
ぎゅっと天竜は唇を噛み締めた。
「弦のほうがよろしいですか…?」
その天竜の言葉に目を見開く。
「弦は関係ないだろう…?」
何故ここで弦がでてくるのだ。