君と歩む夢みて~時は平安~
「黄泉様…これから言うご無礼をお許しください…」
嫌な予感がする。反射的に嫌な予感が脳裏をよぎった。
すぅっと息を吸う天竜。これから言われるであろう言葉に、グッと身構える。
「弦を…お慕いになられているのですか?」
……………え?弦?
「黄泉様は…弦を慕っておられるのですか?」
…私が弦を?どこをどう見たらそうなるのだ。
「…私が慕っているのは…弦ではない。」
「他に…おられる、ということですか?」
コクンと頷いた。
「そう、ですか…」
そう、呟く天竜の顔はやけに傷ついてる表情をしている気がして…
涙で霞んでいる視界を手で拭い、再度確認してみる。
天竜…何故そんな傷ついてる顔をするのだ…