君と歩む夢みて~時は平安~
「さ…くい?」
初めて見た咲威の様子に多少…というかかなり驚いた。
「はい?」
しかし、咲威はさっきと打って変わってにこやかに微笑んでいる。
「黄泉様も、血の気多くては駄目ですよ。ああいうのは、相手にしないのが一番です」
「あ、あぁ…そうだな…。」
なんだか、さっきまで怒っていた自分が馬鹿らしくなって…力が抜けた。
私より…咲威はずっと大人だ。
こんなとき…私をいつも止めるのは咲威だった。
私は…幼いな。
弦と戯れる咲威を見て思う。