君と歩む夢みて~時は平安~
…泣くな。
泣いたってなにも変わらない…っ。
「黄泉…泣いて解決する事ではないことぐらい…わかっておるな?」
私の異変にいち早く気づいた天皇は冷たくそう、言い放つ。
「わかって…っおります。」
私はこんなに、弱かったのだろうか。
こんなに、無力だったのだろうか。
「黄泉…一つ聞くが、お主なら、こうなる事が予想できたはずだ。
恋愛感情を抱くのは勝手だ。…そこまでは何も言わない。…だが、何故伝えた?」
………。
何故…伝えた…?
確かにこうなる事は少なからず予想できた。
けれど、
……おさえる術を知らなかった。