君と歩む夢みて~時は平安~
………今になってはわからない。
何故、私は…あの時伝えたのだろう。
別に、後悔してるわけではない。
…現時点では。
想いを伝えたあの日。
想いが通じて。
好きな人と想いが同じということに舞い上がって。
この先にある不幸なんて全く考えられなかった。
…考えようとしなかった。
冷静になった今。
己の馬鹿さや無力さが痛いほど痛感してくる。
もし、あの時、
もう少し、周りを見ていれば…っ
「申し訳…ありません……っ」
「…謝ったところで、何も変わらぬ。」
本当に思っている事とは裏腹の言葉。
天皇の冷たい視線、言葉がもろに突き刺さってきた。