3度の出会いと3度の恋
「おはよう。」
女は好きじゃない。
でも彼女は…嫌いじゃない。
「暢気に挨拶してる場合じゃないわよ。どうして此処に居るの?」
彼女は少し怒ったように、でも申し訳なさそうに言った。
「昨日道に倒れていたんだよ。それで連れてきたってわけ。」
「あ…そうですか。すいません、お世話になって。」
「いや、いいんだよ。何か気になって連れてきたの俺だし。」
俺はそっと微笑んだ。
嫌われたくない、そう思ったから。
彼女は少し顔を赤くして恥ずかしそうに俯いた。
可愛い
俺はそう思った。
女は苦手なはずなのに。