Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「ごめん、杏ちゃん…私ね今日体育祭実行委員なの…。」
話しを聞いて、杏ちゃんは思い出したように手を叩いた
「そっか、実行委員に選ばれたんだよね!」
「くじ引きでハズレたんだけどね、、、」
昔からジャンケンやくじ引きに運がない
実行委員を決める時も嫌な予感がしてたんだよね…
ハァァ〜、、
口から溜め息が漏れる
「でもさ、もしかしたら良い事あるかもよ?」
乗り気のしない私の頭を優しく撫でてくれる
「良い事って??」
「例えば、実行委員がきっかけで彼氏が出来る、、とか?」
「それはない!!」
力を込めて全否定してしまった
でも杏ちゃんは懲りもせず言葉を続ける
「まぁ…彼氏は無理にしても好きな人とか?は出来るかもよ」
好きな人………
『萌音………』
頭の中に昨日の光景が甦って
思わず顔が赤くなったのが自分でも分かった
「何その顔!?まさか出来たの!!」
杏ちゃんが間髪入れずに身を乗り出して聞いてくる
「ちッ、違うよ!?そんな訳ないでしょ!ただ、、、」
「ただ、、何!?」
杏ちゃん怖いよ…