Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
杏ちゃんは抱きしめていた体を離したあと
私の顔を両手で包んで真っ直ぐ目を合わせた
「バカ萌音!!迷惑だなんて思ったこと一度もないよ!!色んな事一緒に乗り越えてきたじゃない…だから今度も一緒に頑張って乗り越えようよ…私は萌音が大好きなんだよ…」
杏ちゃん…
優しくて穏やかな声に反応して私の目から涙が溢れてきた
私は杏ちゃんに抱き着いて
「なんで?なんでの…ただ昴君が好きなだけなのに、大好きなだけなのに…好きで居ることもいけないの!!」
心の中の想いを杏ちゃんにぶつけた
杏ちゃんは優しく頭を撫でながら
「萌音は悪くないよ…悪いのはこんな最低な事する奴だよ。
大羽君が萌音を選んだんだから
だから負けるな萌音!!私が一緒に居るから負けるな…」
杏ちゃんは
私が泣き止むまでの間ずっと抱きしめてくれていた
ありがとう…
ありがとう杏ちゃん…
そしてごめんね…
本当は巻き込みたくなんてなかった
また迷惑掛けてしまう私を
嫌いにならないで…
そぉ何度も呟いた