Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
泣き崩れた私のからだに昴君がそっと触れて
こじ開けられたブラウスのボタンをそっと優しくはめてくれた
「萌音…」
そぉ言って私の身体をそっと包み込む
「ウッ……」
いつもと同じシトラスの香りが体中に広がって
安心感からかまた涙が出てくる
「萌音…もぉ大丈夫だよ…」
私をきつく抱きしめながら昴君が言った
「昴君…わ…たし…」
何か言わなくちゃいけない
そぉ思って言葉にしようとするけど
何から話していいか分からなかった
焦る気持ちとは反対に昴君がそっと口を開いた
「何も言わなくていいよ…全部分かってるから…萌音の事俺が絶対守るから」
穏やかにゆっくり
でも強い口調で話し
また私を強く抱きしめた
「昴君、昴君……」
何度も名前を呼びながら泣く私を
「うん、もぉ大丈夫…安心して泣け。」
って言いながらずっと側にいてくれた
どうして知ってるの…
そっか杏ちゃんだね
あんなに頼んだのに言っちゃったんだね
でも…
ありがとう…
私本当は昴君に分かって欲しかった
助けて欲しかった
「昴君…ありがとう…」
昴君の腕の中でお礼を言った