Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「友達なんて…思ってたのは昴だけだよ。私はずっと昴の事好きだったんだもん」
「愛瑠…」
「昴…中学の時から女に興味なくて、でもいつか一番近くにいる私を好きになってくれるって信じてた…」
切ない声を上げながら愛瑠ちゃんは言葉を続ける
「6月辺りから火曜日になると居なくなる昴が気になって、終業式の日あとを着けたの…そしたら萌音とキスしてた…」
あの日中庭でのキスを
愛瑠ちゃんに見られてたなんて気付きもしなかった
「二人が付き合ってるなんて、信じられなかった…何で萌音なのって思った…」
愛瑠ちゃんの顔を見ると目に涙をたくさん溜めていた
心が痛んだ……
「ねぇ…萌音…何で萌音なの…」
「えっ…」
「私の方がずっと昴を好きなんだよ…私の方が萌音より、昴の事理解してるんだよ!!」
真っ直ぐ私に視線向けて泣きながら訴えてくる
「私…は…」
その後の言葉が出て来ない
何を言ったらいいか分からなかった
ただ愛瑠ちゃんの言葉が胸に突き刺さる……