Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「今日で昴君との付き合いを終わりにしたいの…」
真っ直ぐ見つめて言った……
「えっ…」
目を大きく見開いた昴君が私に近付いてきたのが分かった
そして
私の肩に触れた
「昨日の事気にしてるのか?」
って優しく問い掛けてくる
そんなに優しい声で聞かないで
私は振り切るように
「違う…そうじゃないの…」
って首を横に振った
「私じゃ昴君には釣り合わない、それだけだよ…昴君には愛瑠ちゃんみたいな子の方が…」
「やっぱり気にしてんじゃん!」
私の言葉を遮るように昴君が話し出す
「俺は萌音が好きなんだぞ!愛瑠は違う!」
昴君…
「この1か月半、萌音は幸せじゃなかったのかよ?俺は凄く幸せだったよ…だからこれからも…萌音がいい…」
切なく
悲しみ溢れた声で私にそっと触れてきた
「私も昴君が好きだよ…」
「じゃあ……」
「でも駄目なの……」
触れてきたその手から私は静かに離れた