Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜


「萌音平気!!」

杏ちゃんが駆け寄って私を抱きしめた


「杏ちゃん、何で??」


「萌音が体育倉庫に行ったって担任に聞いて、遅いから心配になって凌弥に頼んで一緒に来て貰ったの」


抱きしめられながら名波君を見ると


「マジで、来て良かった。」


ってホッとしたように言った


「あのっ、名波君。さっき言ってた事って…」


お礼を口にするのも忘れて名波君に尋ねると

「さっきって…??」


って分かってないようだった


「あのっ!『昴にあんなにヤラレて』って何!!昴君何かしたの!!」


心配になり名波君に聞いた


「…あ……」


名波君はバツの悪そうな顔で俯き頭を掻いた


「お願い!!教えて!!」


杏ちゃんから離れ名波君のジャージの裾を引っ張り

教えてくれるように頼むと


「ハァ…分かった…」


って言いながら溜め息吐いた



< 137 / 236 >

この作品をシェア

pagetop