Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「萌音平気!!」
杏ちゃんが駆け寄って私を抱きしめた
「杏ちゃん、何で??」
「萌音が体育倉庫に行ったって担任に聞いて、遅いから心配になって凌弥に頼んで一緒に来て貰ったの」
抱きしめられながら名波君を見ると
「マジで、来て良かった。」
ってホッとしたように言った
「あのっ、名波君。さっき言ってた事って…」
お礼を口にするのも忘れて名波君に尋ねると
「さっきって…??」
って分かってないようだった
「あのっ!『昴にあんなにヤラレて』って何!!昴君何かしたの!!」
心配になり名波君に聞いた
「…あ……」
名波君はバツの悪そうな顔で俯き頭を掻いた
「お願い!!教えて!!」
杏ちゃんから離れ名波君のジャージの裾を引っ張り
教えてくれるように頼むと
「ハァ…分かった…」
って言いながら溜め息吐いた