Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
校庭へ戻ると先生の話しも終わり
競技を一通り始める事になった
グランドの端で体育座りをしながら
私の視線は昴君に向けられてた
反対側のグランドの端で女の子達に囲まれいる彼を
じっと見つめて
もぉ目が合うことも
話しを交わすことも出来ないけど
何度も
心の中で『ありがとう』を呟いた
守ってくれて
ありがとう
昴君……
『おい、中尾!!』
昴君に視線を向けていると
急にクラスの男の子に声を掛けられた
『お前、実行委員だろ?生徒会長が探してたぞ!!』
「えっ!!私??なんで??」
『分かんねぇよ。でも得点ボードがどうとか言ってたぞ』
得点…
あぁ!!忘れてた!!
「杏ちゃん、私得点係りだったよ!!今日リハーサルだ!!」
「馬鹿!!早く行きなよ!!」
「うん、行ってくる!」
クラスの男の子にお礼を言って
急いでボード版が置いてある場所に向かった