Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
ハーフズボンから出ててる私の膝をそっと触った
ドキン…
不覚にもドキッとしてしまう
「痛っ……」
鈍い痛みが身体に走って
見下げると生徒会長が私の膝を消毒してくれてた
「結構擦りむいたな…」
「あ…の…」
「なに??」
声を掛けると初めて返事をしてくれた
「何で…助けてくれたんですか」
「別に……たまたま近くに居たから」
素っ気なく返事をしながら
足に息を吹き掛けて消毒液を乾かす
やだ…
「後は自分でします!!」
恥ずかしくて足を生徒会長から退けて
自分で絆創膏を貼った
貼り終わって前を見ると
えっ!!
眼鏡を外した生徒会長の顔が目の前にあった
「生っ……」
「青矢…」
「へっ??」
「金村青矢(カナムラセイヤ)」
金村…青矢…
「俺の名前♪♪」
楽しそうに話し掛ける姿はいつもの生徒会長じゃない
眼鏡を外した青矢先輩の瞳は
まるで獲物を狙う豹みたいで
少し恐い