Sweet〜甘クチ王子様と夏の恋〜
「萌音!?」
大羽君が片足を椅子に乗せながら私の名前を叫んだ
「萌音も実行委員だったんだな、、」
笑顔で嬉しそうに話し掛けてくる
「うん、、大羽君もなんだね?」
その笑顔を見るだけで、鼓動が早くなる
「おぅ!ジャンケンに負けたんだよなぁぁ…」
悔しそうな顔をしながら頭をクシャクシャっと掻いた
「クスッ…私もだよ。」
私たちはお互い顔を見合わせて笑い合った
「でも良かった。萌音が一緒で」
え………
大羽君の顔を見るとニッコリ微笑みながら言葉を続けた
「だって他のクラス知らない奴ばっかだし。だから萌音と一緒で嬉しいや♪」
不意打ちの笑顔に胸の中が熱くなる
「あ…りがと…///」
恥ずかしくて、そう答えるのが精一杯だった
「何お礼言ってんだよ。変な奴♪」
隣から手が伸びてきて、ポンポンて頭を優しく叩いた
ドキッ、、
大羽君て、頭撫でるの癖なのかな
なんか無駄にドキドキしちゃうよぉ…
赤い顔を見られるのが恥ずかしくて、視線を下に向けて
「あっ、、始まるよ……」
胸のドキドキに気付かれたくなくて話しを逸らした